インターネット接続には
インターネットに接続するためには、インターネット回線を提供している回線事業者と、接続サービスを提供しているプロバイダの両方と契約する必要があります。
下記の図で示したとおり、二つの業者は別々の役割をしており、回線事業者がプロバイダまでの通信を担当し、プロバイダはインターネットとの接続を担当します。
(出所:http://www.b-comflex.com/individual_clm02.html)
回線事業者とプロバイダはそれぞれ「伝送路設備を保有する電気通信事業者(旧第一種電気通信事業者)」と「伝送路設備を保有しない電気通信事業者(旧第二種電気通信事業者)」として位置づけられています。
インターネット回線
インターネット回線の分類
インターネット回線はいろんな種類があります。
まずは、低速で小さい容量の情報しか送受信できないナローバンド回線、そしてもう一つは、高速で大容量の情報が送受信できるブロードバンド回線の2つに分けられます。
そして、このナローバンド回線とブロードバンド回線が、さらに様々な種類の回線に分けられます。
回線通信速度ナローバンド
(低速なインターネット回線)電話回線(ダイアルアップ回線)最大56kpbsISDN(デジタル)回線最大128kpbsブロードバンド
(高速なインターネット回線)ADSL回線最大50.5MpbsCATV回線最大1Gpbs(=1000000kpbs)光ファイバー(FTTH)回線最大1Gpbs(=1000000kpbs)高速モバイル通信最大7.2Mbps(=7200kpbs)
電話 (ダイアルアップ) 回線
電話 (ダイアルアップ) 回線による接続はインターネットが登場した当初から行われております。
この接続は、コンピュータが電話用の線でモデルに繋いで、モデルを通じでプロバイダに接続します。モデムはコンピュータによって出力されたデジタル信号をアナログ信号へ変換して送信したり、受信したアナログ信号をデジタル信号へ変換してコンピュータに渡したりするメカニズムをもっています。ADSLモデム、ケーブルモデムと区別するため、ここのモデムはアナログモデルと呼ばれることも多い。下記の図でその接続のイメージを取り上げます。
一般(アナログ)回線接続イメージ
(出所:http://www.abnet.or.jp/abnet/services/dip.html)
この接続の特徴は接続していた間にプロバイダに電話をかけていると同じですので、使った時間に比例して電話代がかかる他、あとからできていたADSLや光と比べるとデータの伝送速度がかなり遅いや電話回線があれば手続きせずにすぐ使えるということが挙げられます。
ISDN(デジタル)回線
ISDN回線は電話回線と同じ銅線を利用して、電話やファクシミリ、データ通信などの通信サービスを効率よく扱えるように作られたデジタル・ネットワークです。電話回線1回線で2回線分として使え、インターネットに接続しながら電話をかけることができます。
プロバイダへの接続は「電話回線」よる接続と同じように、ターミナルアダプタを通じてプロバイダへ電話をかけるようにして接続します。パソコンとターミナルアダプタは電話用の線を使ってつなぎます。
速度については「電話回線」よりも少し速くなりますが、ADSLなどと比較するとかなり遅いです。また、「電話回線」よる接続と同じように使った時間に比例して電話代がかかりますが、「フレッツISDN」というNTTのサービスを使うと、一月あたりの定額料金で使うことができます。
下記の図でその接続のイメージを取り上げます。
フレッツ・ISDN接続イメージ
(出所:http://flets.com/isdn/s_outline.html)
なお、電話回線からISDN回線に変更すると以下のイメージになります。
(出所:http://www.ieice.org/jpn/kagaku/inet/intro/book/sec01-4.html)
ADSL回線
ADSLは電話回線をそのまま利用して、電話の音声を伝えるのには使わない高い周波数帯を使ってインターネット接続を行います。
ADSLは「伝送損失」という現象によって、コンピュータが基地局から遠ければ遠いほど通信速度が遅くなります。また、通話によるノイズやその他家電製品によるノイズなどにも影響を受けやすく、時間帯や状況によっては速度が大きく変化することもあります。
ADSLの場合は、通信に従来の電話回線を使用するため、工事の必要がありません。
光ファイバー(FTTH)
光ファイバーとはFTTH(Fiber To The Home)とも呼ばれます。
光ファイバーの特徴は、通信速度が速い且つ安定しているということです。プロバイダーによって多少の異なりはありますが、100Mbps~(最大1Gbpsの速度で)インターネットに接続できるようになっており、現在ADSLを抜いて普及率No1のインターネット接続・ブロードバンド接続になっています。
CATV回線
CATV(ケーブルテレビ)にも実はテレビだけでなくインターネット接続サービスがあります。ISDNやADSLのように既存の電話回線を使用しないのが特徴です。基本的にはADSLよりも早く、FTTH(光回線)に迫る速度を実現していますが、ADSLと似っており、下り方向の通信速度に比べて、上り方向の通信が遅いです。
高速モバイル無線通信
高速モバイル無線通信を利用すれば、コンピュータやスマホンで、無線でどこでもいつでも、高速でインターネットを利用できます。
現在提供されているモバイルデータ通信は、大きく分けると3G系、Wi-Fi、LTE、それからWiMAXがあります、
4G
4Gとはモバイル通信の第四世代のことです。4Gは携帯電話用の回線ですが、インターネットに接続する手段の一つとして、いまモバイル系の機器全般に使われています。
Wi-Fi
Wi-Fiはそもそも無線LAN通信の規格ですが、外でそれを利用してインターネットに接続するには2つの方法があります。
1つ目は、「公衆無線LANサービス」を利用する方法です。これは携帯電話に対して公衆電話のようなものです。
2つ目は、各携帯キャリアが提供している「小型Wi-Fiルーター」を利用する方法です。これは3G回線をWi-Fiを通して利用する機器です。
WiMAX
WiMAXはWi-Fiを携帯電話のように提供エリア内であればどこでも利用できるようにしたものです。
主にWiMAXルーターという小型ルーター型式で提供され、通信は携帯電話用の3G回線を使用せず、データ通信専用の回線を使用しています。
3G回線より「高速」で「規制」もないので、WiMAXルーター1つで自宅のPC、ゲーム機、タブレットなど複数の機器を使用できます。自宅で外出でも同じ一つのWiMAXを使えるのはそのメリットの一つです。
現在日本でWiMAXを提供しているキャリアはUQWiMAXのみです。
LTE
LTE ( Long Term Evolution ) とは、現在携帯電話で主流の3G系の技術を発展させたもので、より高速なデータ通信ができます。LTEに対応した端末は同時に3G系にも対応しているのが一般的で、全国レベルのエリアがある3G系と、高速なLTEの両方が使えるようになっています。
回線事業者一覧
回線事業者は「キャリア」とも呼ばれ、電話会社や電力会社を母体することが多い。以下は主な回線事業者の一覧です。
回線事業者名提供回線サービス光ファイバーADSLモバイルCATVISDNNTT東日本フレッツ光フレッツADSL--INSネット
フレッツISDNNTT西日本フレッツ光フレッツADSL--INSネット
フレッツISDNeAccess-eAccess---ソフトバンクBB-ソフトバンクBB---KDDIauひかり----UCOMUCOMひかり-UCOMモバイル--ケイ・オプティコムeo光----中部テレコミュニケーションコミュファ光----イー・モバイル--イー・モバイル--株式会社TOKAIケーブルネットワークひかりdeネットベーシック--CATVインターネット-株式会社STNetピカラ光----UQコミュニケーションズ株式会社--UQ-WiMAX--エネルギア・コミュニケーションズMEGA EGG光MEGA EGG ADSLMEGA EGGモバイル--
プロバイダ
プロバイダの全称はインターネットサービスプロバイダ(Internet Service Provider)のことで、略してよくISPとも呼ばれています。
主なサービス
プロバイダが提供するサービスは主に以下のものがあります。
インターネット接続 (基本)
これに付属するサービスとして、メールやブログ・ホームページ作成を無償で提供する業者が殆どです。固定IPサービス光電話・IP電話サービスTVサービス
プロバイダ一覧
主なプロバイダ一覧です。
No.プロバイダ名運営会社1BIGLOBE (ビッグローブ)NECビッグローブ株式会社2Yahoo! BB (ヤフービービー)Yahoo!Japan3ぷらら(ブララ)株式会社NTTぷらら4@nifty(アット・ニフティ)ニフティ株式会社5OCN (オーシーエヌ)NTTコミュニケーションズ6Nexyz.BB (ネクシィーズビービー)ソフトバンクグループ7ASAHIネット(アサヒネット)8GMOとくとくBB (ジーエムオートクトクビービー)GMOインターネット株式会社9SANNET(サンネット)三洋ITソリューションズ株式会社