このトピックでは、JavaEEの概要を取り上げて説明します。
JavaEEとは
Java EEとは、Java言語の機能セットの一つで、サーバや企業の情報システム、大規模システムなど向けの機能をまとめたもの。J2EEはバージョン5.0までの旧称で、以降はJava EEと呼ばれる。
- JavaSE
- JavaME
- JavaEE
Java EEにはJava SEの機能がすべて含まれるほか、サーバなどで利用されるEJB(Enterprise JavaBeans)やサーブレット(Java Servlet)、JSP(Java Server Pages)、JSF(Java Server Faces)、JNDI(Java Naming and Directory Interface)、JTA(Java Transaction API)など数多くの機能が規定されている。
JavaEEの歴史
JavaEEが初めて登場したのは1999年のことです。当時は「Java 2 Platform, Enterprise Edition(J2EE)」と呼ばれており、最初のバージョンは1.2でした。
JavaEEの最新バージョンは、2013年6月にリリースされたJava EE 7です。また現在、世界中の企業システムで広く利用されているのは、2009年12月にリリースされたJavaEE6です。
主な製品
JavaEE仕様を準拠したサーバ製品はおもに以下のようなものがあります。
No. | 製品 | 最新バージョン(2015) | ベンダー |
---|---|---|---|
1 | Tomcat | - | オープンソース |
2 | Jetty | - | オープンソース |
3 | Weblogic | - | Oracle |
4 | JBoss | - | オープンソース |
5 | Websphere | - | IBM |
JavaEEアプリケーション
JavaEEアプリケーションは,複数の,EJB-JAR,Webアプリケーション,ライブラリJARと,一つのDD(application.xml)で構成されます。
JavaEEサーバで実行できるJavaEEアプリケーションは,アーカイブ形式のJavaEEアプリケーション,および展開ディレクトリ形式のJavaEEアプリケーションです。
- EJB-JAR
EJB-JARは,EJB-JARファイル形式でパッケージ化されています。複数のEnterprise Beanと一つのDD(ejb-jar.xml)で構成されます。なお,Enterprise Beanでアノテーションを使用している場合は,DD(ejb-jar.xml)は不要です。 - Webアプリケーション
Webアプリケーションは,WARファイル形式でパッケージ化されています。複数のサーブレット,JSP,HTMLと一つのDD(web.xml)で構成されます。 - ライブラリJAR
ライブラリJARは,JARファイル形式でパッケージ化されたものです。複数の共通ライブラリから構成されています。共通ライブラリはJ2EEアプリケーション中のJ2EEコンポーネントが共通で使用できるライブラリです。JavaEEアプリケーションのDD(application.xml)の<module>タグ以下に定義されているファイル以外で,拡張子が小文字(.jar)のJARファイルがライブラリJARとみなされます。