このトピックでは、トラック内移送とトラック間移送に分けてNWDIにおける移送プロセスを説明します。
トラック内移送
以下の図でトラック内移送の概要を示します。
開発者側作業
開発者側の作業はすべてNWDSで実施されます。
1.有効化
開発者が作成又は変更したソースをチェックインしたら、該当ソースはDTRのinactiveワークスペースからactiveワークスペースに反映され、有効化されます。
ソースが有効化すると、元開発者が保持したロックが解放されるため、同じ開発設定を使用するすべての開発者から再度修正をかけることができます。
有効化されるソースは、CBSにより再ビルドされます。
2.リリース
有効化及び開発システムでのテストが正常に完了すると、開発者はアクティビティをリリースし、CMSに変更を転送します。
これによって、開発者に選択された全てのアクティビティが一つのリリースに纏められ、コンソリデーションシステムのインポートキューに格納されます。
ABAPスタックの移送ディレクトリと異なり、インポートキューはファイルシステムではなくデータベースにされます。
CMS_TQUEUE:インポートキュー
CMS_THISTORY:インポート履歴
CMS_RCHANGELIST: 変更依頼の割当
管理者側作業
管理者側の作業は、WEB画面のTransport Studioで実施されます。
3.インポート
インポートは、インポートキューに入っている変更依頼を選択してコンソリデーションシステムに取り込みします。
CMSによって、自動ビルドと関連する実行時システムへの自動デプロイが行われます。
ログファイルです。
CMS/log: エクスポート及びインポートのログ
CMS/archives: エクスポート時に生成されるscaファイルおよびpraファイル
CMS/CBS`: デプロイのためにCBSによって生成されるsdaファイル
4.アセンブリ
アセンブリは構築のことです。
この間に変更依頼が収集され、それに基づいて、すべての変更依頼を含めたSCバージョンが作成されます。
個々の変更依頼はこれ以降の転播に使用されません
5.承認
承認とは、テストシステムで検証が完了したSCを本稼働システムへの移送を許可することです。
承認によって、本稼働システムのインポートキューにSCが格納されます。
6.出荷トラック間移送
現場レベルのシステム開発環境は通常、連続する複数の開発トラックで構成されます。以下の理由がよくあげられます。
複数の検証環境が存在するため、複数のトラックを定義する必要開発と保守を分けるため、複数のトラックを定義する必要ソフトウェアコンポーネントを別々開発するため、複数のトラックを定義する必要
(source:SAP Help Portal)
トラック間移送を行うには、トラック間の接続を設定しておく必要があります。