望遠鏡はスポーツ、アウトドアなど様々なシーン、また趣味で活躍するツールの一つです。
色々な種類があり、それぞれの用途によって適切なものを選べば、より有効に楽しく使うことができます。
初めて望遠鏡を入手しようとする方にわかりやすく解説します。望遠鏡は大きく分類すると地上望遠鏡と天体望遠鏡に分けられます。
地上望遠鏡は地上の景色や、そのほかの地上の状況を観察するために使われるもので、正立像で見ることができます。
コンパクトな双眼鏡から、観光地の展望台にある大きな双眼鏡も地上望遠鏡です
それに対して天体望遠鏡は、月や惑星、星雲などの天体を観測するために使われるもので、上下逆さまの像が見られるのが特徴です。
教材用などとして使われる簡単なものから、天文台にあるような巨大口径のものまで、それぞれ仕組みは違いますが、全て天体望遠鏡です。
地上望遠鏡
地上望遠鏡には双眼鏡と単眼鏡の二種類があります。
双眼鏡
地上望遠鏡の中では最もポピュラーなものです。鏡筒が二つあり両目で見ることができます。
そのため立体感や距離感のある像を見ることができるのが特徴です。
サイズや倍率などは非常に多くの種類があるので、何を見るのか、どのような場所や状況で使うのか、どのくらいの距離、範囲のものを観察するかで選ぶ必要があります。
バードウォッチング
- 口径:30㎜〜
- 倍率:7〜10倍
バードウォッチングではストラップをつけてフィールドで持ち歩く事を考えると、あまり大きなもの、重いものだと疲れてしまいます。
この点を考えて無理のないように、少し小さめのものを選ぶのが良いでしょう。
また、倍率は高すぎると視野が狭くなるので、特に初心者には目的のものを視野に入れるのが難しいです。
スカイウォッチング(天体観測)
- 口径:30〜50㎜
- 倍率:7〜10倍
特に推奨するのは7倍×50㎜です。適度な倍率で明るい像が得られるます。
天体観測の主役は天体望遠鏡ですが、高倍率の望遠鏡では観測しにくいものもあります。
月などの明るい天体は双眼鏡での観測に非常に向いています。
そのほか、天の川、星雲、星団、惑星などの観測もできます。
木星のガリレオ衛星も見ることができます。
手ブレを防ぐためには三脚があると良いです。
そのまま三脚に取り付けられるものもありますが、なくてもアダプターをつければ三脚に固定することができます。
スポーツ観戦
- 倍率:8〜10倍
長時間の観戦のためにはコンパクトなものをおすすめします。倍率は観戦するスポーツの種類にもよります。
広い視野が必要な場合にはあまり高倍率だと意味がありません。
逆に細部を見たい場合には高倍率が良いです。
コンサート・観劇
- 倍率:3〜10倍
倍率が高すぎると視野が狭くなるので、特に観劇では3〜4倍の程倍率で、小さくて軽いものが適当です。
「オペラグラス」という名称のものは、このくらいの倍率です。
コンサートなどで全体を見るためよりも、局所的に拡大して見たい場合には倍率が大きめのものを選びます。
単眼鏡
一本の鏡筒の望遠鏡です。
望遠鏡と言ってまず思い浮かべるのはこの形でしょう。
双眼鏡のような立体感のある像を見ることはできません。
ポケットに入れて持ち運べるような小さなものから、高倍率大口径のものまでがあります。
選び方は双眼鏡と同じです。
<地上望遠鏡選びのポイント>
- 倍率:観察する対象によって選ぶ。同じ口径なら倍率が高いほど視野は暗くなる。
- 口径:対物レンズの口径は大きい方が明るい像、綺麗な像が得らるが、重くなる。
- ひとみ径:接眼レンズを遠くから見ると見える円形の像の大きさ。大きいほど明るいので、入手するときは見比べて見ましょう。
天体望遠鏡
本格的に天体観測をしたければ、望遠鏡はひとつ欲しいものです。望遠鏡があれば、木星の縞模様や土星の輪、さらに遠くの星雲まで、観測できる範囲はさらに広がります。
天体望遠鏡は屈折式と反射式の二つの種類が代表的なものです。また望遠鏡をのせる架台にも経緯台式と赤道儀式の二種類があり、どんな観測をするかで、また予算で選びます。
屈折式
屈折式経緯台
望遠鏡の代表的なスタイルと言っで良いでしょう。鏡筒の両端に対物レンズ(凸レンズ)と接眼レンズ(アイピース)があるものです。扱い方が簡単で、鏡筒内が密閉されているので視界が揺れにくく安定しているのが特徴です。扱いやすいという点では初心者に向いています。ただし、口径が大きくなると重くなります。
反射式
反射式赤道儀
鏡筒の底面に凹面鏡(主鏡)があり、ここで集めた光を斜鏡で90°曲げて、鏡筒側面にある接眼レンズで見る方式のものです。鏡筒の横から見ることになります。にじみのない綺麗な像が特徴です。鏡筒内部がオープンになっているので気流が生じるために安定した像を得るまでに時間がかかることと、光軸調整などメンテナンスが必要です。大きめの口径でも同じサイズの屈折式と比べると安価なので価格面では初心者にも優しいです。
カセグレン式
反射望遠鏡の一種ですが、凹面鏡で集めた光を双局面鏡で焦点距離を引き押す方式です。短い鏡筒で長い焦点距離が得られるので、非常にコンパクトなサイズでも高性能なことと、アイピースが鏡筒側面あるので屈折式のような使いやすさもあります。
<天体望遠鏡選びのポイント>
- 口径(対物レンズ・主鏡):大きいほど多くの光を集めることができるので、同じ倍率に設定した時には大きい方が明るい像、綺麗な像が得られる。
小口径で倍率をあげても、暗くてボケた像になってしまう。
口径0㎜では120倍、口径100㎜では200倍が実質的な最高倍率となる。
惑星や星雲などを詳細に観測したければ屈折なら80㎜、反射なら100㎜以上がオススメ。 - 倍率:対物レンズ(主鏡)の焦点距離÷接眼レンズの焦点距離で決定する。
同じ接眼レンズでは対物レンズの焦点距離が長いほど高倍率になる。
例)焦点距離1000㎜の対物レンズに20㎜の接眼レンズを使うと1000÷20=50(倍)となる。
月面観測なら50〜70倍で十分に細かいところまで観測が可能。
木製の縞模様、土星の輪の観測には100〜150が欲しい。
天体望遠鏡の架台
経緯台
シンプルな構造で、上下左右に自由に動かすことができ、目的の天体に向けることができます。初心者でも操作が簡単です。新しいものでは、天体を自動導入できるコントローラを装備したものもあり、より初心者にも扱いやすくなっています。
赤道儀
赤道儀式架台
地球の自転にあわせて望遠鏡を動かし、時事刻々と移動していく天体を追尾することができます。一度視野に入れた天体は時間が経っても簡単に視野に入れることができます。また長時間露光の天体写真を撮影するためには必須です。正しく追尾するためには極軸を正確に合わせる必要があります。モータードライブで自動追尾できるものもあります。
望遠鏡選びには、上記のようにいくつかのポイントがありますが、用途がはっきりとして入れば、選択肢も限られてきます。あれもこれも、一つで色々な使い方を考えるよりも、それぞれに適切なものを選ぶ方が、より楽しく使うことができます。
また初めて購入する方は鏡筒、架台、脚、ファインダー、接眼レンズなどセットになったものを選ぶ方が多いと思います。望遠鏡は重量のあるものであり、高倍率の像を見るのでちょっとした振動でも揺れてしまいます。そのために脚がしっかりしたものを選ぶことも大切です。
自転車は幅広い年齢層が利用する最も身近な乗り物です。街では様々なタイプの自転車を見かけます。実用的なものもあればおしゃれなもの、スポーティーなもの、その中から自分に合った一台を見つけるために、種類と特徴を紹介します。
自転車に乗る目的を考える
- どこで乗るのか?
街中(舗装された道路)、悪路(山道、荒地、雪道など) - 走る距離は?
近所の買い物、短距離の通勤通学、長距離の通勤通学、サイクリング - 荷物はどのくらい載せるのか?
日常の買い物の荷物、もっと大きくて重いもの
自転車の種類
シティサイクル
クロスバイク
ロードバイク
マウンテンバイク
最も一般的なものがシティサイクルです。ママチャリと言われる自転車もシティサイクルです。ロードバイク、クロスバイク、マウンテンバイク、ファットバイクをスポーツ自転車です。
種類 | 特徴 | 目的 |
---|---|---|
シティサイクル | ハンドルやフレームの形状が多彩(スカートでも乗りやすいなども) チェーンカバー・泥除け・ライトが標準装備 大きなカゴがつけられる 26〜27インチ主流 変速ギアは内装3段が多い | 街乗り 買い物 近距離の通勤・通学 |
ロードバイク | ドロップハンドル 軽量車体 細いタイヤ 多段変速 | ロードレース サイクリング |
クロスバイク | フラットハンドル 軽量車体 細いタイヤ 多段変速 | 街乗り 長距離の通勤・通学 サイクリング |
マウンテンバイク | フラットハンドル 軽量車体 耐衝撃フレーム タイヤのブロックパターンが太い 多段変速 | 悪路・荒地・山道 |
ファットバイク | タイヤの太さが2倍 | 雪道 |
シティサイクルは、通常走るために必要なものは標準で装備されているものが多いです。
スポーツ自転車は、泥除けやライトは別売りになっているものが多いので、必要ならば揃えます。クロスバイクを通勤・通学に使用するためには泥除けとカゴが必須です。
その他の分類
種類 | 特徴 | 目的 |
---|---|---|
電動アシスト自転車 | 漕ぐ力を電動モーターでアシストしてくれる 小さい力で漕げる | 坂道走行 重い荷物を載せる 子供を乗せる |
折りたたみ自転車 | コンパクトにたたんで収納・運搬ができる | 車で運ぶ 屋内に収納する |
ミニベロ | 20インチ以下の小径 軽量車体 小回りがきく 段差や衝撃に敏感 | 街乗り 短距離通勤・通学 |
子供用自転車 | 子供の体格に合わせて作られている 12〜24インチ ペダルのないバランスバイクもある | 子供が乗る |
電動アシスト自転車は最近よく見かけるようになってきました。坂道が多い地域や、大きな荷物や子供を乗せるには便利です。バッテリーの容量によって走行できる距離が異なるので、用途によってバッテリー容量は要チェックです。シティサイクル、ミニベロ、スポーツなど各タイプのものがあります。
子供用自転車のバランスバイクは自転車デビューの前の練習用によく使われるようになってきました。12インチサイズでペダルを外すtバランスバイクになるタイプもあります。
自転車のサイズ
安全に自転車を運転するためには、体の大きさに合ったものを選ぶことが大切です。
タイヤサイズで選ぶ
シティサイクルやいい部のクロスバイクはタイヤのサイズで選びます。26インチ、27インチのものが最も多いですが28インチもあります。
身長に対するタイヤサイズの目安は以下の通りです。
大人用
タイヤサイズ | 適正身長 |
---|---|
26インチ | 140〜170㎝ |
27インチ | 150〜170㎝ |
28インチ | 160㎝〜 |
ただし、同じタイヤサイズでもフレームのデザインによってサドルの高さやハンドルとの距離が違うので、実際に乗って確かめてみて、また可能ならば体に合うように調整することが必要です。
子供用
タイヤサイズ | 適正身長 |
---|---|
14インチ | 92〜107㎝ |
16インチ | 98〜119㎝ |
18インチ | 103〜125㎝ |
20インチ | 111〜140㎝ |
22インチ | 116〜145㎝ |
24インチ | 120〜151㎝ |
子供用の自転車のサイズ選びは安全のために両足の指全体が地面につけられるものを選びましょう。また手の大きさにも配慮してブレーキが握れるかどうかの確認も必要です。
成長するからと大きめサイズを選ぶのはお勧めできません。成長したらサドルの高さで調整すると良いでしょう。
フレームサイズで選ぶ
ロードバイク、クロスバイクなどのスポーツ自転車の多くはフレームサイズで選びます。以下は目安ですが、実際には高さだけではなくハンドルとの距離なども体に合うことが大切なので、調整が効く範囲で選ぶようにしましょう。海外ブランドのものは特に、体の大きな欧米人の体格に合わせて作られているので注意が必要です。
フレームサイズ | 適正身長 |
---|---|
340㎜ | 135〜155㎝ |
360㎜ | 140〜160㎝ |
380〜400㎜ | 150〜170㎝ |
420㎜ | 155〜175㎝ |
440〜450㎜ | 160〜180㎝ |
460㎜ | 170〜185㎝ |
480㎜ | 170〜190㎝ |
500㎜〜 | 180㎝〜 |
そのほかに注目したいポイント
- 車体の重さ
フレームの材質によって重さにはかなりの違いがあります。自転車を持ち上げたりして移動する必要がある場合には軽いものを選びましょう。 - ギア比
ギア比によって出せるスピードとペダルの軽さ・重さに違いがあります。スピードは出なくてもペダルが軽い方が良いか、少し重くてもある程度のスピードが必要なのかで適当なものを選びましょう。 - 変速ギア
シティサイクルでも内装3段や外装5段など、少ないですが変速ギアを装備しているものがあります。坂道が多い環境で走る場合には有効です。
スポーツ自転車では7段程度のものから24段など多段変速のものから、必要なものを選びましょう。
牛乳
乳飲料の代表は牛乳ですが、実際に店頭に並んでいるものを見るとたくさんの種類があります。
それぞれには製法や成分に違いがあります。
好みや体調によって適切なものを選ぶために、パッケージに記されている「種類別名称」のそれぞれの特徴について解説します。
種類 | 種類 | 定義 | 特徴 |
---|---|---|---|
成分無調整牛乳 | 牛乳 | 生乳100% 加熱殺菌したもの 乳脂肪分3.0%以上 無脂乳固形分8.0%以上 | 冬季は乳脂肪分が多く味が濃く、夏季は薄くなる |
特別牛乳 | 特別牛乳搾取処理業の許可を受けた施設で製造 乳脂肪分3.3%以上 無脂乳固形分8.5以上 細菌数30000/ml以下 63〜65℃で30分間低温殺菌 | 味が濃厚でクセがない | |
成分調整牛乳 | 乳脂肪分、ミネラル、濃度など調整されたもの 無脂乳固形分8.0以上 | ||
低脂肪牛乳 | 乳脂肪分0.5〜1.5% | 淡白な味 | |
無脂肪牛乳 | 乳脂肪分0.5%未満 | 低カロリー さっぱりとした味 | |
加工乳 | バター、クリーム、脱脂粉乳などの乳製品や水が添加されている 無脂乳固形分8.0以上 | 添加された成分によって味が異なる | |
乳飲料 | カルシウム、ビタミンなどの栄養成分や、果汁などが添加されたもの 無脂乳固形分3.0%以上 | コーヒー牛乳、フルーツ牛乳など |
*乳脂肪分と無脂乳固形成分:牛乳から水分を取り除いた固形分な脂肪と無脂肪の二種類が含まれます。
ヨーグルト
ヨーグルトは牛乳(羊、山羊、馬その他の動物の乳を使うものもある)を乳酸菌や酵母で発酵させた食品です。店頭には色々な種類のヨーグルトがあり、それぞれの乳酸菌の種類によって期待される効果が異なります。またタンパク質、脂質、炭水化物、カルシウム、ビタミンB2などの栄養素が添加されたものもあり目的によって選ぶ製品も異なります。
乳酸菌の種類ごとに期待される効果を紹介します。
乳酸菌の種類 | 期待される効果 |
---|---|
BB536株 | 潰瘍性大腸炎改善 |
BE80株 | 便秘予防・改善 |
BE536株 | 免疫力強化 花粉症予防 |
CP1536株 | 体脂肪減少 |
LB21乳酸菌 | 便秘予防・改善 肌荒れ改善 |
LB81 | 便秘予防・改善 |
L-92乳酸菌 | 花粉症予防 アトピー性皮膚炎改善 |
PA-3 | 血清尿酸値抑制 |
R-1 | 便秘予防・改善 免疫力強化 肌荒れ改善 関節炎予防 |
TUA4408L | 血中コレステロール低下 |
ガゼリ菌SP株 | 便秘予防・改善 免疫力強化 内臓脂肪減少 |
ビフィズス菌SP株 | 便秘予防・改善 免疫力強化 |
シロタ株 | 花粉症予防 |
ビフィズス菌 BB536 | 下痢・便秘 免疫力強化 花粉症予防 |
ビフィズス菌Bifix | 便秘予防・改善 |
クレモリス菌FC株 | 便秘予防・改善 大腸炎改善 免疫力強化 中性脂肪改善 血糖値上昇抑制 アトピー性皮膚炎改善 |
ラブレ菌 | 便秘予防・改善 免疫力強化 |
チーズ
食べる乳製品の代表といえばチーズです。
チーズは大きく分けてナチュラルチーズとプロセスチーズに分類されます。
ナチュラルチーズ
牛乳を乳酸菌、凝乳酵素、熱を加えることでタンパク質を固め乳清を除いて整形し、細菌やカビなどを使い熟成させたものを言います。
日本では一般的ではないものもあり、専門店などに行かなければ入手できないものもありますが、7つのタイプがあります。
タイプ | 特徴 | 代表的なもの |
---|---|---|
フレッシュ | 熟成させていない 水分が多く柔らかい | クリームチーズ、フロマージュブラン、カッテージチーズ、リコッタ、モッツァレラ、マスカルポーネ、フェタ |
白カビ | 表面に白カビを繁殖させて熟成 内側ほど柔らかい 濃厚な風味 | ブリードモー、カマンベール、ブリ、クロミエ、サンタンドレ、シャウルス |
青カビ(ブルーチーズ) | 内部に青カビを繁殖させて熟成 独特な風味と辛味 | ロックフォール、ゴルゴンゾーラ、ブルースティルトン、フルムダンベール、ダナブルー、カンボゾーラ |
ウォッシュ | 表面を塩水やアルコールで洗い、リネンスキンを繁殖させて熟成 独特な香りとコク 表面は粘着性がある | エポワス、マンステール、ポンレベック、ピエダングロワ、タレッジョ、リヴァロ、モンドール |
シェーブル | ヤギの乳から作る ヤギ乳独特の香り | サントモール、クロタンドシャヴィニョル、ヴァランセ、マコネ セル・シュール・セル |
セミハード | 細菌による1〜6ヶ月の熟成 水分38〜45% 表皮はしっかり中はしっとり | ゴーダ、サムソー、ラクレット、サンネクテール、ルプローション テテドモアンヌ |
ハード | 最近による6ヶ月以上の長期熟成 水分38%以下 内部まで硬い | コンテ、ボーフォール、グラナパダーノ、パルミジャーノレジャーノ チェダー、エメンタール、グリエール |
プロセスチーズ
日本ではいちばん馴染みのあるチーズです。ナチュラルチーズを粉砕し、乳化剤を加えて加熱して溶かして、乳化成型加工したものです。
市販されているベビーチーズ、6Pチーズ、スモークチーズ、スライスチーズなどはプロセスチーズです。
バター
バターもパンに塗ったりするほか、調理に使ったり、またお菓子し作りなどにも欠かせない乳製品です。
生乳をクリームと脱脂乳に分類させたうちのクリームの部分をバターと言います。
製法と食塩の有無で3つの種類があります
種類 | 特徴 |
---|---|
非発酵有塩バター | 日本では一般的なバター クリームに食塩を添加したもの 保存性に優れている |
非発酵無塩バター(食塩不使用バター) | 食塩が添加されていない 保存性は劣る パン屋おかし作りに使われる |
発酵バター | クリームを乳酸菌で発酵させたもの 独特の風味がある ヨーロッパではこちらが主流 |
そのほかに、果物などのフレーバが加えられたものや、パンに塗りやすいようにポイップされたバターなど、使いやすいように、食べやすいように加工された製品があります。
生活の中にある神社
八百万の神がいると言われている日本には、多くの神社があり、実際に8万社を超える数の神社があります。どこの町に行っても土地の氏神様などの神社が必ずあります。人口の少ない地方ではコンビニよりも神社の数の方が多いくらいです。
特別な理由がない限り、日本で生まれ育った人なら近隣の神社のお祭りに参加したり、初参り、七五三などの人生の節目でお参りをしたり、厄除け祈願などに行く人もいます。また正月の初詣にも多くの人が出かけて行きます。このように、神社は日常生活の中で当たり前のように存在する身近な存在です。
しかし、ほんの一部の神道を信仰している人や神社の氏子として活動している人以外は、神社の参拝の仕方を知っている人は少ないでしょう。感謝の気持ちでお参りすることが大切なので、形式は必ずしも大事なことではありません。神社にも種類があるので、全てが同じではありませんが、基本だけでも知っておくと役立つことがあるかもしれません。
参拝の順序
鳥居をくぐる
神社のシンボルとも言えるものが鳥居です。神社の入り口のところに、立派な鳥居がそびえている場合もあれば、小さな鳥居もあります。ここをくぐったら神様の領域であることを示すのが鳥居です。神様の領域に入れていただくので、ここでは一礼をしてからくぐり山道へと入ります。
なお、帰りに鳥居をくぐって人間の世界に出た時も、同じように中に向かって一礼をして立ち去りましょう。
手水で浄める
鳥居をくぐると、手水舎(ちょうずや)があります。ここには身を清めるための浄水が流れてきています。備えられている柄杓を使い水を汲んで、左手、右手の順に浄めます。次に右手に持った柄杓で汲んだ水を左手のひらに移して口をすすぎ、最後にもう一度左手を浄めて、使った柄杓にも水をかけて元の場所に戻します。
口を浄める時には、柄杓を直接口につけないようにしましょう。
参道を歩く
山道の真ん中は神様が通る場所なので、人間は中央以外の脇を歩き、本殿に向かいます。
本殿のお参り
本殿の前まで来たら、神様への感謝の印としてお賽銭を賽銭箱に入れます。真心がこもっていれば金額はいくらでも構いません。
そして拝礼をしますが、一般的な拝礼は二礼・二拍手・一礼です。
- 二礼:お辞儀を丁寧に深々と2回
- 二拍手:両手で胸の前で2回の拍手をパンパンとします。
- 一礼:丁寧なお辞儀を1回
実際には色々な神社があって、異なる参拝方法をとるところもありますが、多くの神社で通用する作法を紹介いたしました。
家を建てる時、整地をして土台を作り、骨組みを作り屋根を載せ、壁を作り、内装をして、諸々の設備を整えてと多くの過程を経てやっと完成します。これらの工程を着々と進めていくだけでなく、多くの場合にはその過程で儀式を行います。一般に広く行われている代表的な儀式が「地鎮祭」と「上棟式」です。
地鎮祭
目的
土地を守る神様や、その土地に関わる諸霊に対して、ここに建物を建てさせていただくことや、工事で騒がしくなることへの挨拶と感謝を向ける意味があります。同時に工事の無事を祈願します。
また工事に伴い、ご近所にも少なからぬ迷惑をかけることになるので、そのお知らせとお願いのご挨拶の機会にもなっています。
方法
神職を読んで神式で行うものが最も多いようですが、施主のそれぞれの宗教によって、仏式、キリスト教式で行うことができます。
色々なやり方がありますが、神式なら祝詞をあげ、仏式なら読経をし、キリスト教式なら賛美歌を歌うなどして、お神酒、塩、五穀などを蒔いて土地を浄め、鍬入れなどの儀式を行います。
施主が関係している神社、寺、教会などがあれば、そちらに直接依頼しても良いし、特に何もなけでば建築業者が手配をしてくれます。
準備
地鎮祭では笹を立てて縄で囲った中に、簡単な祭壇を作り、海の幸、山の幸などの供物を備え儀式を行います。これらの施主が準備する場合と業者が準備してくれる場合とがあるので、事前によく打ち合わせをしておく必要があります。
参列者
地鎮祭に参列するのは、施主とその家族、建築業者、場合によっては親しい友人、近所の親しい方なども参列します。
費用
費用はやり方によって変わりますが、おおよそ数万円程度が相場と言われています。神社への初穂料やお寺へのお布施は2〜3万円が相場です。そのほか、準備する供物や浄めの塩、酒、五穀、ご近所への挨拶の品物などの諸費用を含めて数万円くらいです。初穂料やお布施以外の準備するものを業者が準備してくれる場合には、建築費用の中に含まれていることもあります。
また儀式終了後に簡単な宴会を開く場合には、そのための費用が必要です。宴会といっても、車での参列者がほとんどで、また更地で場所もないので、その場で仕出し弁当を食べたり、持ち帰ってもらってりという程度が一般的になっています。
上棟式
目的
棟上げ式、建前などとも言います。土台を作り、柱を立て、棟や梁などの骨組みが完成した時点で行います。組み上がった骨組みの一番高いところに魔除けとなる御幣などを飾り、お神酒、塩、五穀などを蒔いて工事の安全を祈ります。昔はここでお菓子やお餅を蒔いて賑やかに行ったりしたものですが、現在ではほとんど見ることはできなくなりました。
この儀式を取り仕切るのは、現場の棟梁のことが多いですが、施主の希望で地鎮祭と同じように宗教者に依頼して宗教色のある儀式を行うこともあります。
また、上棟は一気に仕上げるために多くの職人さんが集まります。そのため、ここは施主と建築関係者が顔を合わせて親睦を深める良い機会にもなっています。
準備
魔除けのための飾り物、酒、塩、五穀等は施主が準備するのか、建築業者が準備するのか、それぞれあるのでよく確認しておく必要があります。特に施主に希望するものがなければ、業者に全て任せることは可能です。
費用
やり方によってかかる費用は違ってきますが、お浄めの酒、塩、五穀くらいなら数千円程度でしょう。上棟式の後に食事をするなら、そのための費用が必要です。また、ご近所や知人からお祝いのお酒などが贈られることもあるので、そのためのお返しの予算も用意しておくと良いでしょう。
棟梁はじめ工事関係者にご祝儀を渡すという古い習慣がありますが、現在では禁止している建築業者もあるので、確認しておきましょう。
地鎮祭・上棟式は必要なのか?
土地の神様もいると思う人には大切な存在ですが、いないと思う人にとってこれらの儀式が意味のあるものとは思えないでしょう。地鎮祭も上棟式もお金をかけてやる必要がないという考えも多く、どちらもやらないケースも増えているようです。特に上棟式はあまり行われなくなっています。
ただ、建築に携わる職人さんも、建築業者も、こうした古来の伝統的習慣を重んじる方が多いのは事実です。特に地鎮祭は大切にされる方が今でも多いです。危険な現場に携わるにあたっては、儀式はきちんとしておきたいという気持ちも理解する必要があります。
何よりも工事を安全に、順調に進めていくことが大切なので、ここは施主の考え方と、業者や職人さんとよく話し合って、お互いに納得して進めていくことが大切です。施主の宗教上の理由で儀式はできないなどの場合も、訳を話せば納得してもらます。
これらの儀式を行わない場合でも、工夫して職人さんや建築業者、ハウスメーカーの担当者とは十分なコミュニケーションを取っていくことが、安全で順調な工事には必要なことです。
お彼岸とは
お彼岸は本来は仏教の行事の一つですが、先祖を敬い大切にする習慣がある日本では、仏教と出なくてもお彼岸にお墓参りをして、亡くなった方に祈りを捧げる人は多いです。
お彼岸は春と秋の2回、どちらも太陽が真東から昇り真西に沈む、1日の中で昼と夜がちょうど半分ずつになる「春分の日」と「秋分の日」の頃です。寒さも暑さも一段落して、一年のうちでもっとも過ごしやすい季節でもあり、お墓参りには最適な時季でもあります。
両日ともに、国民の祝日となっているのは、古来彼岸に行われる行事が国民の生活に根付いた年中行事となっているからでもあります。
彼岸の意味
彼岸の語源はサンスクリット語(梵語)のパーラミータです。漢字で波羅蜜多とも書きますが、般若心経の「…般若波羅蜜多…」を見聞きしたことがある方もいるでしょう。
彼岸は彼の岸、向こうの岸のことで、それに対してこちら側の岸は此岸といいます。どう違うのでしょうか?
此岸:六道輪廻の迷いと煩悩の世界、生きている人間が住んでいる世界、娑婆
彼岸:仏様の清らかな悟りの世界、苦しみも悲しみもない喜びに満ちた世界
仏教的に言えば、必ずしも「この世」と「あの世」ではないのですが、日本では此岸がこの世、彼岸はあの世という解釈が一般的になり、あの世のご先祖様を供養するために墓参りが広く行われています。
彼岸の期間
彼岸と呼ばれる期間はそれぞれ1週間あります。春分の日、秋分の日を中心として、前後3日を含めての7日間です。最初の日を「彼岸の入り」といい、真ん中の春分、秋分の日を「中日」、最後の日を「彼岸の明け」といいます。
春分の日は3月20日または21日、秋分の日は9月22日または23日ですが、これは地球と太陽の位置関係によって決まるので、日にちは年によって異なります。どちらも国民の祝日なので、前の年の2月1日に官報で発表されることになっています。
彼岸の行事
墓参り
お彼岸のメインイベントは墓参りです。お彼岸の期間中、あるいはお彼岸が近い休日には墓参りの車の渋滞も珍しくありません。
先祖の墓に出かけて行き、墓石に積もった汚れを水れ洗い浄めて、花や供物を供えて、線香を焚き、亡き方々のあの世での幸せを祈り、生きている自分たちを見守ってほしいとの祈りを捧げたり、近況を報告したりします。
大規模な霊園では、ちょうど季節も良いのでお弁当を持ってピクニックのような墓参りもよく見られます。
彼岸会
仏教の寺院では、春と秋のお彼岸に彼岸会をいう法会を営みます。お寺の檀家になっている方は、ここで供養を申し込んだり、法会に参座したりもします。本来はここで先祖に対しての祈りを捧げながら、自らも六波羅蜜の修行をして、日頃の行いを改める機会でもあります。
<墓参りで注意することは>
それぞれが故人に対して色々な思いがあり、墓参りのやり方もそれぞれです。お酒が大好きだった故人のために、お酒を墓石にかける方もいるようですが、これは墓石が傷むのでお勧めできません。墓前に好きだったお酒をお供えしてあげれば充分に気持ちは通じるでしょう。
また最近では野生動物が街中に出現することもあり、お供えした食べ物は必ず持ち帰るようにしましょう。
その他、墓地には墓参についての決まりごとがあるので、それらを守り、みんなが気持ちよくお参りできるように心がけましょう。
ぼたもち・おはぎ
お彼岸の食べ物といえば、ぼたもちやおはぎです。お彼岸が近くなると食料品売り場や和菓子屋さんの店頭には、たくさんのぼたもち・おはぎが並びます。
平安時代からある食べ物で、現在では色々なバリエーションがあり、地方による違いもありますが、基本形は炊いたもち米を丸めてあんこで包みます。名前の違いは、牡丹の花の季節の春は「ぼたもち」、萩の季節である秋には「おはぎ」というのが一般的ですが、地方によっては別の分類をしているところもあります。
諸説ありますが、あんこの元、あずきの赤い色に魔除けの効果があると信じられてきたことから、ご先祖様のあの世での幸せを祈ってお捧げして、のちに生きている自分たちもいただくという習慣になったようです。
まとめ
春の彼岸は桜の花が咲き始める頃でもあり、新年度の始まりを間近にした時期でもあり、墓参りや供養をして亡き方々に心を運び、新たな出発を誓うという良い機会かもしれません。秋のお彼岸も夏の疲れから解放される良い時期であり、また年末に向けて心機一転の機会にもなるでしょう。墓参りや供養をすることで気持ちがすっきりとする面もあり、さらにおはぎ・ぼたもちを食べて元気をつける、現在のお彼岸はそんな楽しい年中行事の一つになっているともいえます。
3月3日は桃の節句、ひな祭りです。女の子の節句として知られていますが、そこにはどんな意味や由来があるのでしょうか。
桃の節句とは
節句とは字の通り季節の節目のことです。中国から伝わる陰陽五行説の暦によるものです。日本には奈良時代に伝わり、初めは天皇のための厄払いの神事と祝宴が行われていました。やがて神様に供物を捧げ豊作を祈ったり、人々の幸せを祈ったりなどの神事が行われたり、またご馳走を食べたりの祝い事をする習慣がとなっていきました。
一年のうちには多くの節句がありますが、桃の節句は江戸幕府によって定められた5つの公式の節句の一つです。正式には上巳の節句といい、巳の日に行われていましたが、現在はわかりやすく3月3日が当てられています。古来より奇数は縁起の良いものとされきたので、奇数の重なるより縁起の良い日を当てたことも3月3日になった理由の一つです。
桃の節句では特に女ん子の誕生を祝い、健やかな成長と幸せを願う行事として定着しています。
現在の新暦の3月3日は桃の花の季節ではありません。旧暦の3月3日は新暦では4月の初めになるので桃の花が咲く頃です。「もも」には百歳(ももとせ)の長寿を願う意味も込められていいます。また桃の花には魔除けの効果があるとも言われています。地方によっては今でもひな祭りを4月に行っているところもあります。
雛飾りの習慣
桃の節句といえば、雛飾りをまず思い浮かべます。女の子が生まれると、最初の初節句の時に雛飾りを用意して飾ります。現在のようなきらびやかなお雛様が飾られるようになったのは江戸時代以降のことです。
古来の2つの習慣が雛飾りにつながっています。
古代中国での水で身を浄める習慣が、平安時代に日本に伝わり、自分の身を水で浄める代わりに紙や藁、土などで作った人形に自分の持っている災厄を移して、それを水に流して厄払いをする習慣になりました。現在でも流し雛という習慣が残っている地域もあります。
もう一つは、貴族の子供達がしていた人形遊び「ひいな遊び」に由来しています。ひいな遊びの人形は子供の災厄を受けてくれるという考えから、この人形を流すという習慣も生まれました。
そして長い歳月を重ねるうちに、やがて豪華な雛人形を飾る習慣が京都御所から始まり、それが武家社会に広がり、やがて庶民にも広がって現在のようになりました。
桃の節句の料理
桃の節句には決まって食べるものがあります。それぞれが、意味を持って現在に伝わっています。
菱餅
ひし形をした3色ももちです。上から桃の花をイメージした魔除けの赤、雪をイメージして子孫繁栄や長寿を願う白、新緑をイメージした厄除けのための緑です。
ひなあられ
菱餅と同じ意味があり、赤・白・緑・の3色、または黄色が加わって4色のものもあります。菱餅に一つ色が加わって4色になったのは、四季(一年)を表していて、女の子が一年無事で健やかに過ごせるようにという願いが込められています。
ちらし寿司
桃の節句のちらし寿司には縁起を担いで必ず入れる食材が3つあります。蓮根、海老、豆です。
蓮根は穴が空いているので、先の見通しがきくという意味があり、海老は腰が曲がるまでの長寿を願い、豆はマメに働き健康に過ごせるようにという願いからです。そのほかに季節の色とりどりの食材を入れて春らしい彩のちらし寿司にします。
ハマグリのお吸い物
ハマグリは平安時代より貴族が行なっていた貝合わせの遊びからもわかるように、別の貝殻では合わせることができません。そこから、女の子が成長して結婚して幸せな人生が送れるようにという願いが込められています。
白酒
桃の節句に白酒が飲まれるようになった理由には諸説あるようです。一説には大蛇を胎内に宿してしまった女性が、桃の節句に白酒を飲んだところ大蛇が流れたという逸話から、悪い子が宿らないように、良い子が授かりますようにという願いが込められたと言います。お酒なので子供は飲むことができないので、代わりに甘酒を供えて飲むことも多いようです。
ひな祭りが近くなると、雛人形のCMが目立ちますが、現在は住宅事情もあり大きな7段飾りはあまり見ることができなくなりました。ミニチュアサイズのものや、人間以外のキャラクターものなど雛人形もバラエティーに富んでいます。しかし、女の子が健やかに育ち幸せになるようにという願いは時代が変わっても変わりません。これからも、少しずつ形は変わっても受け継がれていくものでしょう。
節分とは
節分の本来の意味は季節を分けるです。日本には春夏秋冬の四季があり、暦の上でそれぞれの始まりの日を立春・立夏・立秋・立冬といい、その前日を節分といいます。
現在では、節分というと立春の前日の節分のことを言います。立春は二十四節気の一番最初で、旧暦ではここから新しい年が始まります。4回の節分の中では特別な日であり、尊い日とされてきました。旧暦の立春の前の節分は、今の大晦日のようなものと考えれば、その特別な意味も理解できます。
節分の行事
豆まき
節分の最大のイベントは豆まきです。各地の有名な神社・仏閣では有名人を招いて盛大に豆まきを行なっています。そこには多くの人が集まり賑わっており、その様子はテレビなどでも報道されているのは毎年見る風景です。
また、幼稚園や保育園などでも楽しい年中行事として行われているところが多く、各家庭でもそれぞれのやり方で楽しく行われています。
豆まきの由来
豆まきは、もともと中国で行われていた追儺という厄払いの風習に由来します。それが平安時代に日本に伝わったとされています。天武天皇の時代に宮中行事として豆まきが初めて行われたことは記録に残されています。
当時は現代のような発達した科学も医学もない時代です。病気になったり災難に見舞われるのは、悪魔や邪鬼、怨霊などのせいであるとされていました。そのため人々の幸せな暮らしのためには厄払いは大切な儀式でした。陰陽師が活躍していたのもこの時代です。
豆まきの意味
厄払いのために豆をまくのは、新しい年を迎えるにあたって邪悪な魔(鬼)を滅して、魔の目をめがけて豆をまき、そして福を招いて新年の幸せを願う意味があります。「鬼は外、福は内」にはそういう意味があります。そして、ここでまく豆のことを「福豆」と言います。
豆は大豆をまくことが多いようですが、地方によっては落花生など他の豆のところもあります。何れにしても、生の豆ではなく煎った豆をまきます。それは、生の豆では芽が出てしまうからです。芽がでるということは邪気が芽吹くことになるので、これを封じるために豆を煎ります。
野外のイベントでは拾った豆をあとで食べられるように衛生上の理由から、直に豆をまくのではなく、きちんと包装されたものが撒かれます。豆だけでなく、お菓子が入っていることもあります。
豆をまく人
豆をまくのは誰でも良いのですが、年男・年女や厄年の人がまくと特に良いとされています。
<年男・年女>
年男・年女はその年の干支に当たる人のことです。年男・年女は年神様の主語が特に厚く縁起が良いと言われています。縁起の良い人がまく豆は効験が大きいとされるために、年男・年女による豆まきが喜ばれます。
<厄年の人>
厄年の人が豆をまくのは自身の厄払いのためです。厄年は人生の節目であり、体の変化がある時期であり、また災難にも遭いやすいとされています。そのために、厄を払って厄年を乗り越えるために豆まきをします。厄年には色々ありますが、数え年で男性25歳、42歳、女性19歳、33歳が一般的です。また前後の前厄、後厄なども気をつけなければいけない時期に含まれます。
柊鰯
鰯の頭に葉がついた柊の枝を刺したもので、魔除けのために節分の時に玄関に飾ります。鰯の生臭さや柊のトゲトゲに魔除けの力があると言われています。翌日になったら取り外して処分します。節分が近くなると、スーパーでも柊が売られているのを見かけます。
恵方巻き
最近では節分の楽しみといえば、恵方巻きを一番にあげる方も多いかもしれません。太巻きの海苔巻きをその年の恵方に向かって無言で食べると願いが叶うという言い伝えがあります。もともとは関西の方の風習でしたが、近年全国に広がりました。広く浸透するとともに、海苔巻きのお寿司だけでなく、ロールケーキなどのお菓子の恵方巻きも登場しています。
節分を楽しもう
節分は日本の伝統的な文化として未来に伝えていきたいものの一つです。神社・仏閣で一般の人も参加できるイベントとして豆まきを開催しているところもたくさんあるので、日時を調べて参加して見るのも楽しいです。また、家庭ではあまり行われなくなっているかもしれませんが、時期が近づくと「福豆」や「鬼の面」などが店頭に並ぶので、多な声で「鬼は外福は内」と豆をまいて見るのも良いでしょう。