いろいろな状況で家にピアノがある方はたくさんいると思います。
ピアノを持っていて普段弾いている方もいるでしょう。
あるいは昔習ったから、子供が習っていたからピアノが家にあるけれども長いこと蓋も開けてなくて、上に物が置かれているという方も少なくないでしょう。
電子ピアノであれば、これは電気製品なので特別なメンテナンスは必要ありませんが電気製品と同様に寿命があります。
ピアノは高価な買い物ですが、きちんとメンテナンスを続けていけば一生使えるといっても過言ではありません。
少し放置してしまったピアノも早めにメンテナンスをすることで、良い音をよみがえらせ長く使うことができるようになります。
調律
ピアノのメンテナンスというと主には調律をさします。
もちろん、綺麗に磨いたり、埃が入らないように気をつけたりということもありますが、ピアノを大切に使うためには調律が一番大切です。
なぜ調律をするのか
ピアノは鍵盤を弾くことによって張ってある弦をハンマーで叩いて音を鳴らすしくみの楽器です。
常に弦は強い力で引っ張られ緊張状態にあります。
弾くことによって、あるいは弾かなくても、自然に弦は緩んできます。
6本弦のギターでも弾くたびにピッチの調整が必要です。
ピアノの弦は230本ではるかに大きな緊張状態にあります。
緩んでくるとピッチが下がってきます。
一つの音に使われている複数の弦の緩み具合の違いによって、音がうねって変な響きにもなってきます。
これが、狂っているという状態です。
(一つの音の複数の弦のピッチをわざとずらして音をうねらせるホンキートンクという調律もありますが。)
この弦の張り具合を調整してピッチを正確に直してやるのが調律です。
調律の頻度
普段弾いているピアノ
一般的な目安としては1年に1回が最適と思われます。
しかし、1年経っていなくても、音が狂っていると感じた時には調律をすることをお勧めします。
新しいピアノでは、まだ弦が落ち着いていないので、早めに音の狂いを感じることがあります。
また、引越しなどで運搬・移動した場合にも狂いが生じますので、引越し完了後、置き場所をきちんと決めたところで調律をすると良いです。
あまり弾かないピアノ
普段弾かないピアノを定期的に調律するのは費用の面でも難しいかもしれません。
しかし、あまり長い間放置すると、下がりすぎたピッチを元に戻すのにピアノに負担をかけることになります。
また一旦調律しても狂いやすくなるうえ、緩み方が大きくなると一度で直すのは不可能です。
ですから5年、10年と放置しておくのはお勧めできません。
ピアノの状態にもよるので、調律の時に、調律師さんに状況を説明して次の調律の時期を決めていけば良いでしょう。
調律とともに行うメンテナンス
調律の時には、ピッチの調整以外にも必要に応じて様々なメンテナンスを行います。
整調
ピアノは数多くの部品でできており、鍵盤やハンマー、ペダルなど弾く時に動かす部分も使っているうちに、劣化したり動きが悪くなったりします。
これらの演奏に重要な部品の動きを調整して最適な弾き心地に調整するのが整調です。
清掃
長年の間には埃がたまったり、弦が錆びたり、フェルトが痛んだり、カビが生えたりすることもあります。
こういうところもチェックし、必要があれば部品を交換することもあります。
特に湿度の高いところで使用していたり、海の近くなど空気中に塩分が多い地域では傷みやすい傾向にあります。
ピアノを大切にするために環境を整える
定期的な調律、メンテナンスをしていればずっと良い状況を保っていけるのがピアノなどアコースティック楽器の良いところです。
調律師さんにメンテナンスしてもらうだけでなく、普段から湿度を適当に保ったり、潮風に触れないようになど良い環境を整えることもピアノを良い状態で使い続けるためには大切です。
置き場所もキッチンからの蒸気が流れてくるような場所はピアノを劣化させてしまいます。
ちなみに、湿度は50が最適なので、除湿や加湿で調整しましょう。
ピアノはきちんと日頃から管理をして、定期的なメンテナンスをして大切にに長く使っていきたいものです。
戒名とは亡くなった人につける名前で位牌に書かれているものというイメージが今では一般的になっています。
また○○院がついていたりで長くて立派な戒名をつけてもらうと、多額な費用がかかるなど、そんな認識の方も多いでしょう。
身近にありながらわかりにくい戒名について解説します。
戒名の意味
戒名は本来仏弟子になった証に与えられる名前で、これから戒律を守って修行していくという意味があります。
浄土真宗では戒律がないので法名といいます。
仏弟子になると浄土に往生できるということから、今ではなくなった人が極楽浄土に行けるように僧侶が故人に授けるものとなっています。
戒名に対して、生きている時に使ってきた名前は俗名と言います。
戒名の基本構成
戒名は上から院号・院殿号、道号、戒名、位号で構成されます。
院号 道号 戒名 位号
例)○○院 ◇◇ △△ 居士
ここに戒名という言葉がありますが、ここに記されているものが本来の戒名です。
しかし、現在はこれらすべてを含めて戒名であるというのが一般の認識です。
院号・院殿号
本来は寺院を建立するくらいお寺に貢献したり、社会で貢献した人に付けられるものです。
あの世でもお寺をひとつ任せますという意味があります。
現在では、普通の人にも付けられていることが多いです。
道号
号や字名と同じで、本来は仏道を習得した人に付けられる名前です。
古代の中国で姓名の他につけられたもう一つの名前に由来するもので、現在のペンネームや雅号のようなものです。
戒名
俗名から一文字をとり、もう一字は故人の人柄や生前の仕事や業績などに関わる文字が付けられます。
すべての人が平等に二文字がつけられます。
位号
戒名の下につけられる文字で仏教徒としての位を表します。
年齢、性別、地位などで異なります。
位号の種類
男子 | 女子 | |
成人 | 大居士、居士、大禅定門、禅定門、清信士、信士、善士、清浄士 | 清大姉、大姉、大禅定尼、禅定尼、清信女、信女、善女、清浄女 |
子供(15歳位まで) | 童子、大童子、禅童子 | 童女、大童女、禅童女 |
子供(4、5歳以下) | 幼児、嬰児、孩児 | 幼女、嬰女、孩女 |
宗派による違い
戒名には宗派による違い、特徴があります。
位牌を見ると宗派がわかります。
天台宗
院号-道号-戒名-位号
真言宗
位牌の上に大日如来を表す梵字のアが記されます。
院号-道号-戒名-位号
浄土宗・時宗
戒名の上に阿弥陀仏を表す「○阿」阿号が入ります。
院号-阿号-戒名-位号
浄土宗白旗派では、「○誉」誉号がつけられる伝統があります。
院号-誉号-戒名-位号
真宗・浄土真宗
戒名の上に釈迦の姓として「釈○○」釈号がつけられます。
院号-釈号-戒名-位号
日蓮宗・法華宗
日蓮に習って「日○」日号がつけられます。
院号-道号-戒名-日号-位号
戒名がつけられるのは仏式での供養をする場合です。
現在では無宗教での葬儀をしたり、直葬が増えており戒名をつけない例も多くなっています。
俗名が記された位牌を見ることも多くなってきました。
逆に特に仏教の信仰心が篤くなくても、菩提寺や、葬儀で導師を依頼した寺院から授かることができます。
戒名から宗派だけでなく、故人の人柄なども偲ぶことができるので、普段は意識して見ることもないと思いますが、機会があったら先祖の戒名を改めて見てみるのも良いかもしれません。
今日の日本においては、お正月には神社に初詣、お彼岸に墓参りをし、お盆には故郷に帰り、クリスマスにはパーティーをし、教会で結婚式をし、お寺で葬式をする、そんなことが当たり前になっています。
そんな中で、仏教に由来する年中行事は、信仰心があろうとなかろうと現在でも私たちの生活のなかに根付いています。
一般によく行われている仏教の年中行事について解説します。
元旦会・修正会
奈良時代、あるいは平安時代から続いていると言われています。
年の初めに、前の年に犯した悪業を反省し、清らかな気持ちで誓いを新たに新年のお祝いをします。
節分会
立春の前日に行われます。
一般には炒った豆を邪気を払うために「鬼は外、福は内」と豆まきが行われます。
各地の寺院で賑やかに行われますが、有名人による豆まきが行われるところもでは多くの人が集まりテレビでも報道されます。
涅槃会
2月15日、お釈迦様が入滅した(亡くなった)とされて炒る日に行われます。
入滅のときの様子を表した涅槃図を掲げて法要が行われます。
三仏会のひとつ。
灌仏会・仏生会・降誕会
4月8日、お釈迦様が誕生されたとされる日に行われます。
花祭りとも呼ばれており、花御堂に祀った誕生仏に甘茶をかけて供養します。
また甘茶を飲む習慣もあります。
三仏会のひとつ
春の彼岸会
太陽が真東から上がり真西に沈む春分の日に行われますが、春分の日を中心とした七日間を彼岸と呼びます。
彼岸(あの世)に行った人を供養する日で、彼岸の期間に墓参りをする習慣は広く根付いています。
供養のためにおはぎをお供えして、のちにいただく習慣がありますが、春のおはぎは、ぼた餅ともいいます。
盂蘭盆会
亡くなった先祖を家に迎え供養する行事で、一般にはお盆と呼ばれています。
お釈迦様の弟子の目連尊者が餓鬼道に堕ちて苦しんでいる母を救うために、お釈迦様から教えてもらった供養に由来します。
近年では住宅事情からできない場合が多いですが、迎え火、送り火などの習慣があります。
きゅうりの馬やなすの牛、盆提灯を飾る習慣もあります。
各地で灯籠流しなどが行われ観光の目玉にもなっています。
五山の送り火などは有名でテレビでも中継されています。
新暦では7月13日から16日に行われますが、地域によって8月13日から16日にかけて行うところもあります。
また全く異なる日程になっているところもあります。
夏休みはお盆にとる習慣もあり、帰省する人も多く、もっとも親しまれている行事といえます。
秋の彼岸会
秋分の日に行われますが、前後七日間が彼岸で、意味合いは春の彼岸会と同じです。
成道会
お釈迦様が悟りを開かれたとされている12月15日に行われます。
三仏会のひとつ。
除夜の鐘
大晦日から元旦になる瞬間をまたいで、寺院で鐘が撞かれ、新しい年を迎える決意をします。
人間の煩悩の数と同じ108回撞くのが伝統ですが、実際にはもっとたくさん撞くことが多いようです。
全国の除夜の鐘はテレビでも中継されます。
習い事の多様化のために昔ほどではないですが、今でも子供の頃にピアノを習い始める方は多いと思います。
昭和の時代には、ピアノを習うためにピアノを買うのは当たり前でしたが、現在はそうもいかないという事情もいろいろあようです。
そのために、ピアノ(アコスティックピアノ、生ピアノ、以後ピアノとします)ではなくて、電子ピアノを購入したり、あるいはピアノではない各種のキーボードを使用している方もいるようです。
そこで、電子ピアノや各種キーボードはピアノの練習に効果があるのか、あるいはデメリットが大きいのかということを考えてたみたいと思います。
電子ピアノやキーボードを使用する理由
- 経済的な事情
- 住宅事情
- 単なる好み
だいたい以上の3つが理由だと思います。
電子ピアノのメリットとデメリット
(メリット)
- 価格が安い
電子ピアノといっても、価格も性能もピンキリです。数万円程度のものから、20万円前後のもの、そして数十万以上もする高級機種まであります。
しかし、ピアノに比べれば価格が安いので、ピアノは高価で買えないという方にとっては大きなメリットです。価格の差は音源、鍵盤の構造、発音数、音色の数や各種の機能、材質などですが、廉価なものでは同時発音数が少ないものもあるので注意が必要です。 - コンパクトで軽い
ピアノの重量が200Kgもあるのに対して、電子ピアノは重いものでも数十Kgです。専門の業者でなくても運ぶことができ、狭いスペースに設置することができます。
ピアノは専門の業者でなければ運ぶことができませんし、またエレベーターに載せられない場合もあり、クレーンで吊り上げて搬入しなければならないこともあります。 - スピーカーから音が出る
電子ピアノはスピーカから音が出るのでボリウムの調整ができ、またヘッドフォンを使用することができるので、夜間の練習やマンションやアパートなどで、も周囲を気にしなくてすみます。 - メンテナンスが不要
ピアノは時間が経つと弦が緩んでピッチが変わってしまうので、定期的に調律をしたり、乾燥剤を交換したりなどのメンテナンスが必要です。
メンテナンスにはそれなりの費用もかかります。これに対して電子ピアノは、特別なメンテナンスは必要ありません。管理が楽です。
ただし、ピアノはメンテナンスをしっかりしていれば長く使い続けられますが、電子ピアノは電気製品と同じなので寿命があります。
(デメリット)
練習する上での電子ピアノのデメリットといえば、ピアノとは全く構造が違い、発音の仕組みが違うところです。
弦を叩いて物理的に音を出すのではなく、電子的に合成された音を鍵盤というスイッチを使って発音させるのが電子ピアノです。
技術の進歩によってハイスペックな製品では限りなくピアノに近いタッッチで弾けるとは言われていますが、それでも「違う」というのが事実です。
そういう面から見ると、ピアノと電子ピアノは違う楽器と言っても良いくらいです。
電子ピアノで練習すると、電子ピアノなりの弾き方にしかならないので、これでピアノを弾くと、思ったような音を出すことができません。
各種のキーボードは?
いろいろなキーボードがありますが、こちらは電子ピアノよりもさらにピアノからは遠い存在です。
鍵盤がピアノタッチのものもありますが、ほとんどはオルガンタッチです。また鍵盤が49鍵、61鍵というものが多く、これらではピアノの曲を弾くには鍵盤が足りないのでオススメできません。
どうしてもキーボードでないとという事情がある場合にはピアノと同じ88鍵、または最低でも77鍵のものが良いでしょう。
ピアノのメリット
常日頃からピアノで練習することで、いろいろな音の出し方を指先の細かい神経で習得することができるのが一番のメリットです。
これは、電子ピアノでは習得することができません。
どういう弾き方をすると、どういう音が出せるのか、強い音も弱い音も、柔らかい音も、硬い音も、その弾き方を習得するためにはピアノでなければできません。
まとめ
- ピアノをしっかりと学ぼうと思ったら、アコースティックピアノで練習するのが最適です。
- しかし、いろいろな事情で電子ピアノを選ばざるを得ないこともあるでしょう。電子ピアノがダメということではありません。
そういう場合には電子ピアノで練習しつつ、なるべくたくさんピアノに触れる機会を作っていくのが望ましいです。 - 何よりも楽しくピアノを弾くことができれば、それがいちばん大切なことです。
市販の譜面を購入して活用しようとしたときに、そこに記されている音楽標語や記号の意味がよくわからないことがあります。
英語のものはわかりやすいですが、イタリア語が多く感覚的にもわかりにくいものです。
初心者が使う譜面にもよく出てくる基本的ではあるが分かりにくい音楽用語についてまとめてみます。
速度標語
速度標語には楽曲全体の速度を示すものと曲の一部分での変化を指示するものがあります。
楽曲全体の速度
楽曲全体の速度は例えば♩=XXX(1分間に四分音符XXX)などと数字で表すこともありますが、速度標語の場合は感覚的なものなので、それぞれを正確に数字に置き換えることはできません。
遅い順に主なものを並べてみます。
曲の一部分での変化を指示するもの
速度標語 | 読み方 | 意味 | |
極めて遅い | Largo | ラルゴ | 非常にゆったりと遅く |
Adagio | アダージョ | 遅く | |
Lent | レント | 遅く | |
遅い | Larghetto | ラルゲット | ラルゴよりやや速く |
Adagietto | アダージエット | アダージョよりやや速く | |
やや遅い | Andante | アンダンテ | 歩くような速さで |
中くらいの速さ | Andantino | アンダンティーノ | アンダンテよりやや速く |
Moderato | モデラート | 中庸の速さで | |
やや速い | Allegretto | アレグレット | やや快速に |
速い | Allegro | アレグロ | 快速に |
より速い | Vivache | ヴィヴァーチェ | 速く、生き生きと |
Presto | プレスト | きわめて速く | |
もっとも速い | Allegrissimo | アレグリッシモ | 極めて快速に |
Vivavissimo | ヴィヴァチシモ | きわめて速く |
- più :いっそう、さらに
- meno:より少なく
強弱記号・標語
速度標語 | 読み方 | 意味 |
accelerando (accel.) | アッチェレランド | だんだん速く |
più mosso | ピウ モッソ | 今までより速く |
ritardando (rit.) | リタルダンド | だんだん遅く |
rallentando (rall.) | ラレンタンド | だんだん遅く |
meno mosso | メノ モッソ | 今までより遅く |
ritenuto (riten.) | リテヌート | ただちにに遅くする |
a tempo | ア テンポ | 元の速さで |
Tempo Ⅰ | テンポ 1 | 最初の速さで |
Tempo rubato | テンポ ルバート | 自由なテンポで |
Tempo guest | テンポ ジュスト | 正確なテンポで |
強弱記号・標語 | 読み方 | 意味 |
ppp | ピアノピアニシモ、ピアニシシモ | この上なく弱く |
pp | ピアニシモ | きわめて弱く |
p | ピアノ | 弱く |
mp | メゾピアノ | やや弱く |
mf | メゾフォルテ | やや強く |
f | フォルテ | 強く |
ff | フォルテシモ | きわめて強く |
fff | フォルテフォルテシモ、フォルテシシモ | この上なく強く |
sf | スフォルツァード | その音を特に強く |
sfz | スフォルツァンド | その音を特に強く |
fz | フォルツァート | その音を特に強く |
fp | フォルテピアノ | 強くすぐ弱く |
cresc. | クレッシェンド | だんだん強く |
poco a poco cresc. | ポーコ ア ポーコ クレシェンド | 少しずつだんだん強く |
molto cresc. | モルト クレシェンド | きわめてだんだん強く |
dim. | ディミヌエンド | だんだん弱く |
decrees. | デクレシェンド | だんだん弱く |
poco a poco dim. | ポーコ ア ポーコ ディミヌエンド | 少しずつだんだん弱く |
- poco:少し
- poco a poco:少しずつ
日々の生活の中で家族や知人など亡くなった方の法事に関わることがあります。
人が亡くなると通夜・葬儀が行われ、その後も実に長年にわたって様々な法事が営まれます。
ご家族のために営む場合も、知人のために参列する場合もありますが、わかっているようでよくわからないのが数々の法事です。
日本では民俗信仰や儒教の影響も受けながら仏教式で営まれることが多いです。
立ち会ったり、営んだりするときにのために、それぞれの法事について簡単に解説します。
通夜・葬儀(告別式)
人が亡くなると最初に通夜・葬儀(告別式)が行われます。
通夜:故人が生者とともに過ごす最後の夜 通常葬儀の前日の夜
葬儀(告別式):ゆかりのある人が集まり故人の冥福を祈り最後の別れを行う
葬儀が終わると、故人の長い旅が始まり6日目に三途の川を渡り死者の世界に入ります。
初七日からの法事
法事名 | 施行時期 | 十三仏(守護してくれる) | 十王(審判をする) |
初七日 | 7日目 | 不動明王 | 秦広王 |
二七日 | 14日目 | 釈迦如来 | 初江王 |
三七日 | 21日目 | 文殊菩薩 | 宗帝王 |
四七日 | 28日目 | 普賢菩薩 | 五官王 |
五七日(三十五日) | 35日目 | 文殊菩薩 | 閻魔大王 |
六七日 | 42日目 | 弥勒菩薩 | 変成王 |
七七日(四十九日) | 49日目 | 薬師如来 | 泰山王 |
百か日 | 100日目 | 観音菩薩 | 平等王 |
一周忌 | 1年後の命日 | 勢至菩薩 | 都市王 |
三回忌 | 2年後の命日 | 阿弥陀如来 | 五道転輪王 |
七回忌 | 6年後の命日 | 阿閦如来 | 蓮華王 |
十三回忌 | 12年後の命日 | 大日如来 | 祇園王 |
三十三回忌 | 32年目の命日 | 虚空蔵菩薩 | ----- |
五十回忌 | 49年目の命日 | ----- | ----- |
初七日〜七七日(四十九日)
初七日〜四十九日まで、七日ごとの法事があります。
この間は、あの世での居場所が定まっておらず、七日ごとに十三仏の守護の元で十王の審判が行われます。
審判は生前の行いによって決まるために、少しでも良いところに行けるようにと残された生者が徳や善を送るための追善供養の法事です。
そして四十九日にあの世での居場所が決まります。
初七日は葬儀と同日に行われることが多く、その後の七日ごとの法事は省略されることが多いです。
しかし、四十九日は重要なポイントであるために多くの場合は施行されますが、参列者のことも考え葬儀の翌日などに行われることも珍しくありません。
百か日以降
四十九日で居場所が決まった後、百か日を迎え、それ以降もさらに審判が行われます。
ここはもっと良いところに行くチャンスでなので、遺族は施餓鬼供養を行います。
この表にはありませんが、そのほかに二十三回忌、十七回忌、二十七回忌などを施行する場合もあります。
地域や宗派によって違いがあります。
弔上げ
ほとんどの場合、三十三回忌、あるいは五十回忌をもって弔上げとし、故人に対する法要は終了します。
それ以降のも行う場合もありますが、ここまで年月を経ると故人を知る人が生存していないのが一つの理由です。
また長年の供養によって神様になったという考えもあります。
それぞれ宗派によって異なったり、また地域に伝わる民俗信仰の影響もあり諸説ありますが、一般的な例を紹介いたしました。
祥月命日と月命日
また、よく使われますがわかりにくい言葉に祥月命日・月命日があります。
故人を思い出す日でもあります。
祥月命日:亡くなった月日
月命日(月忌):月違いの亡くなった日にち
例外)歿後400年、一千年…など
一般の法事とは違いますが、著名人、偉人などは没後100年、没後400年等の記念行事が行われることがあります。
残された業績や作品などは何百年経っても忘れられることなく、こうした区切りの時に讃えられます。
また歴史のある有名な寺院を開設した、あるいは中興した高僧などは一千年や一千五百年等の長い年月を経過した遠忌法要など営まれます。
音楽教育を始める最適な時期は?
世間では幼児教育、早期教育、英才教育などといわれていますが、音楽教育もそういわれている中のひとつです。
最近の音楽教室の広告を見ると、1歳児からのクラスもあるようで、早期教育はますます広がっているようです。
しかし、あまり早くから叩き込んでしまうようなことは、親御さんとしても迷いもあるでしょう。
また、子供の気持ちを考えたら、それが幸せなのかどうか疑問に思うところでしょう。
結論を先に言ってしまえば
音楽教育はいつ始めても良いです。
習い事は、本人がやりたいと思った時が始める
それがいちばんです。
4〜5歳がひとつの適期
とはいえ、4〜5歳くらいの聴く力が発達する時期は大切です。
聞いた音を真似して歌ったり、弾いたりしていくことで音感が育ちます。
ですから、4〜5歳は、音楽教育を始めるのには、いちばん良い時期と言えます。
もちろん個人差はあるので3歳〜6歳くらいといっても良いでしょう。
一度身につけたものは無駄にならない
多くの子供は小学校高学年、あるいは中学生になると音楽系の習い事はやめてしまいます。
それでも幼児期や幼少期に自然に身につけたものは決して無駄にはなりません。
例えば、高校生、大学生、あるいは社会人になってからバンドをやりたくなった時や部活動で吹奏楽を始めようという時には、身につけた音感やテクニックが威力を発揮します。
何も習ったことがないよりは、ある程度の基礎ができているので上達も早く楽しいです。
良い音楽に触れる環境が良いセンスを育てる
教室に通うなどしなくても、良い音楽に触れているだけで音感は自然に身につきます。
聞いた音を真似して歌ったり、リズムに合わせて体を動かすなど、多くの子供に見られる姿です。
体や声帯が未発達なので、正確に歌ったり踊ったりはできませんが、成長すればできるようになります。
その中で、相対音感が身につき、また良い音楽的なセンスを身につけられる可能性があります。
ある程度の知識や技術やセンスが身についていた方が、より音楽を楽しむことができます。
また、いろいろな可能性につながります。
音楽的センスは持って生まれたものもあります。
日本人なら誰でも持っている感覚があることでもわかります。
しかし、環境による影響は大きいです。
これは自転車に乗るのと同じで一生忘れることはありません。
そういう環境は生まれた時からご両親が作ってあげられます。
小さい時から訓練をして絶対音感を身につけたとしても、音楽的センスがなければ活かすことができません。
いくつになっても音楽は始められる
ほとんどのプロの音楽家は幼少期から教育を受けて大成しています。
もちろん、そうではない人もたくさんいますが。
しかし、アマチュアとして音楽を楽しみたいというのなら、いくつから始めても良いのです。
それでも、それなりに上達して活躍することは十分可能です。
中高年になって、習い始めても、子供のような目覚ましい成長はないものの、誰でも少しずつ上達していきます。
大人のための音楽教室が盛況なのは、上達していくのが楽しいからでしょう。
現実にはそれほど上手にはならない人もいます。
しかし、自分が楽しみ、人を楽しませることはできます。
そして、音楽は人生を充実させるための、ひとつな大切な要素になり得ます。
ピアノに限らず、何か楽器を習おうとした時にまず考えることは、どこに行って習えば良いのかです。
良い講師に巡り会えるか、巡り会えないか、これはその後に大きな影響を及ぼします。
人生の中での音楽の楽しみ方に違いが出ると言っても過言ではありません。
「良い講師」とは、音楽的能力や指導力を持っていることがいちばん大切です。
しかし、それだけではなく生徒と講師の相性、これも大事なポイントになります。
どこで習えるか
- 自宅などで個人で開催しているピアノ教室
- 中小規模の音楽教室
- 大手が運営する音楽教室
この3つが代表的なものです
個人でピアノ教室を開催している人はたくさんいます。
それぞれ個性がありますが、いろいろな人が指導者として活躍しており、実力もピンからキリまでというのが実態です。
音楽大学のピアノ科を卒業していたり、コンクール入賞歴のある人もいます。
音大出身でなくても、民間のグレードを持って指導している人もいます。
または、特に資格を持っていない人もいます。
高学歴や入賞歴、高グレードは必ずしも高い指導力には繋がりませんが、これはひとつの目安になります。
個人や中小規模の音楽教室の場合
- 評判を聞いてみる
個人や中小規模の音楽教室で習う場合には、ご近所や既にそこで習っている生徒の評判を聞いてみることが大切です。
レッスン時間、レッスンの内容、月謝額、月に何回か?(または年間回数)など聞いてみましょう。 - レッスン見学・体験レッスン
レッスン見学や体験レッスンが可能であれば受講してみると良いです。教室の雰囲気や講師の人がらなどをみることができます。
- 発表会の見学
発表会の見学も教室の様子を知る良い機会です。発表会では生徒さんの演奏を聴くことができます。
演奏の上手下手だけではありません。
講師が良い指導をしていれば、マナーなどの点でも気持ちの良い発表会のはずです。
お子さんを習わせる場合には、保護者の雰囲気も知ることができます。発表会では講師の演奏を聴くことができます。
どんな演奏をする講師なのか、聴くことによって伝わってくるものがあるはずです。
発表会は身近な公民館や市民会館のようなホールで開催することが多いです。
ホールの予定表などを見て、見学が可能かどうか問い合わせてみると良いです。
大手音楽教室の場合
大手の音楽教室でも、教室を選ぶために個人や中小の教室と同じように教室に足を運んで見るのが良いです。
大手の音楽教室では講師はみな、それぞれの決められた資格を持っています。
その上でオーディションに合格して指導にあたっています。
指導法の研修を常に受け、研究も行なっています。
多少の地方格差はあるかもしれませんが、指導力や演奏力ではみな一定のレベル以上です。
全国で共通の教材やカリキュラムを使用しているので、引っ越した時の継続がしやすい利点があります。
生徒募集のための体験レッスンなども行われていることが多いので、気軽に参加して教室の雰囲気を確認することができます。
また発表会もオープンになっているので、見学がしやすいです。
状況に応じての見直しも必要
それぞれの教室には長短や特徴があり、どれが学習する人に合うのかは経験してみないとわからない点もあります。
教室に通ってみてから、どうしても講師との相性が悪いということもあります。
そういう時には、また別の教室を探してみるのも悪いことではありません。
また音楽を専門に勉強するために受験を考える場合には、その時点で、受験の指導をしてくれる講師を探したり、紹介してもらう必要があります。
鍵盤楽器とは
鍵盤楽器とは、演奏するために鍵盤を使う楽器を総称して言います。
身近な楽器の一つで、多くの種類があります。
長い歴史のある楽器から、近年になって新しく生まれた楽器もあります。
鍵盤を持っていることが共通する特徴です。
ピアノ
<発音方式で分類>
- アコースティックピアノ
- 電気ピアノ
- 電子ピアノ
<型で分類>
- グランドピアノ
- アップライトピアノ
グランドピアノ(写真ACより)
アコースティックピアノ
弦(ピアノ線)を鍵盤を通してハンマーを叩くことで発音させます。
弾き方によって強い音、弱い音、柔らかい音が自在に演奏できます。
グランドピアノは弦が水平に張られており、もっとも理想的な音が奏でられます。
アップライトピアノは、弦が縦に張られており狭いスペースでも置くことができます。
電気ピアノ(エレクトリックピアノ)
弦をハンマーで叩いて発音させるのはアコースティックピアノと同じですが、
音をピックアップで拾ってアンプで電気的に増幅させてスピーカーから音を出します。
電子ピアノ
打弦によって物理的に発音させるのではなく、電子的に音を作り出すものです。
鍵盤はスイッチの役割をしています。
発音方式には多くの種類があり、ピアノの音色に特化したシンセサイザーとも言えます。
型もいろいろあり、グランドピアノ型の高級機種もあります。
ハープシコード(チェンバロ)
形はピアノに似ていてピアノよりも古く、14世紀からある楽器です。
発音方法は撥弦方式で、鍵盤を弾くことで弦を弾く仕組みです。
打鍵の強弱による音量の強弱の表現はできません。
黒鍵と白鍵がピアノとは逆になっているものが多いのも特徴です。
クラヴィコード
鍵盤を弾くことによって弦を下から突き上げる打弦方式で発音させます。
打鍵の強弱による音量の強弱が可能です。
クラヴィコードの仕組みにピックアップをつけてスピーカーから音を出すものをクラビネットといいます。
オルガン
<発音方式による分類>
- 管楽器式
パイプオルガン - リード楽器式
リードオルガン
アコーディオン
鍵盤ハーモニカ
パイプオルガン(写真ACより)
パイプオルガン
多くのパイプを使い、空気を送り込むことによって発音させる気鳴式の鍵盤楽器です。
管楽器と同じ仕組みです。
教会や大ホールなどにある大規模なものは、パイプの数は数千本〜3万本以上のものもあります。
楽器ではありますが、建造物といってもよいです。
パイプオルガン形の電子オルガンもあります。
リードオルガン
リードを振動させることで発音させるオルガンです。
ハーモニカと同じ発音の仕組みです。
昔の小学校にあった足踏みオルガンは、足でペダルを踏むことでリードに空気を送ります。
アコーディオン
リードの振動により発音させる楽器でリードオルガンと仕組みは同じです。
空気を送り込むのに蛇腹を使い、体の前面に装着して演奏するのが特徴です。
鍵盤ハーモニカ
パイプを使い口で空気を送り込むことによってリードを振動させて発音します。
学校教育でよく使われていますが、演奏活動をしているプロのプレイヤーもいます。
電子式の鍵盤楽器
これまでに紹介した楽器は弦やリードを物理的に動かして発音するものですが、現在では電子的に音を合成した鍵盤楽器も多用されています。
小型化、軽量化されているものもあり、持ち運びや価格の点でももっとも身近な鍵盤楽器となっています。
シンセサイザー
電子的に音を合成して作り出す楽器です。
音を合成する仕組みには非常に多くのものがあり、大きく分けてアナログ音源とデジタル音源があります。
音色はプレイヤーが自由に作ることができ本体や外部メモリーに記憶できるものが多いです。
技術の進歩とともに小型の筐体に多くの機能が搭載されるようになり、比較的廉価な製品でも数百種類の音色を内蔵しているものもあります。
複数のパートを同時に演奏できるオールインワンタイプもあります。
なお、シンセサイザーには鍵盤がなく外部からコントロールする音源だけのものがあります。
また鍵盤楽器がた以外にも管楽器型、弦楽器型、打楽器型のものなど様々な種類があります。
電子オルガン
両手で弾く2段以上の鍵盤と1オクターブから2オクターブの足鍵盤で構成されるオルガンです。
発音の方式はシンセサイザーと同じで、さまざまな種類があります。
多くのものはプログラム機能を持っており、一つの楽器で打楽器も含めたオーケストラやバンドのような演奏が可能です。
オールインワン・キーボードといえます。
ひところ一人歩きした感のある「絶対音感」ですが、一体どんなもので、何の役に立つのか、立たないのか、解説します。
絶対音感
絶対音感は聞いた音の高さを他の音と比較することなく何の音かを判断することができる能力です。
例えば、楽器で鳴らした一つの音を聞いたとき、それが五線上のどの音に当たるのかがわかる能力です。
ピアノであれば鍵盤が88
つまり、頭の中に88のすべての音の高さが記憶されていて聞いた音と脳内の記憶を結びつけることができます。
絶対音感を持っていれば、曲を聴いたときにKey(調整)を判断することができます。
相対音感
絶対音感に対して、もう一つ相対音感があります。
相対音感では、基準となる音を聞かなければ、Key(調整)を判断することができません。
しかし、確かな相対音感を持っていれば、基準となる音さえあればKeyを判断することは可能です。
またハーモニーを聞き分けたり、聞いたメロディーを歌や楽器で再現したりすることができます。
むしろ確かな相対音感こそが音楽のためには重要です。
絶対音感を身につけるには
- 6歳までに訓練する
絶対音感は脳の発達が著しい3〜4歳より訓練をすれば、誰でもある程度身につけることは可能です。
ただし、6歳をすぎると身につけることはできません。
習得したければ6歳までに一通りの訓練が必要です。
幼児期に音楽教室に通っていた経験のある人なら、気づいていなくても絶対音感を持っている方もたくさんいるでしょう。
絶対音感は音楽家にとって必要か?
「絶対音感」は専門用語ですが、ある時期に出版された書籍によって多くの人が知ることになりました。
そして幼児期の教育で絶対音感を身につけるための英才教育がブームになったことがあります。
では、音楽をやる上で、特にプロになるために絶対音感は必要なのでしょうか?
- 偉大な音楽家でも絶対音感を持たない人はいる!
実は有名な音楽家でも絶対音感を持っていない人はたくさんいます。
日本の音大生で絶対音感を持っている人は約半数と言われています。
それでも諸外国と比べると多いようです。
チャイコスフスキーは絶対音感を持たない作曲家として有名です。
絶対音感はなくても、確実な相対音感を持っています。
したがって、絶対音感は音楽家にとって絶対に必要なものではありません。
絶対音感と音楽性
- 一番大切なのは感性!
絶対音感は幼児期に訓練をすれば誰でも、程度の差はありますが身につけることができます。
それでは、絶対音感があれば誰でも音楽家になれる?あるいは音楽が得意な人になれるか?というと、そんなことはありません。
もちろん、音楽をやる上で絶対音感を持っていることが有利であることはたくさんあります。
絶対音感を身につけることを否定するものではありません。
良い時期に訓練して身につけるのは良いことです。
しかし、それよりも音楽性や音楽的なセンスや、良い音楽にたくさん触れるなどの経験の方が重要です。
絶対音感は音楽をやる上で持って入れば便利ですが、いちばん大事なものではありません。