鍵盤楽器とは
鍵盤楽器とは、演奏するために鍵盤を使う楽器を総称して言います。
身近な楽器の一つで、多くの種類があります。
長い歴史のある楽器から、近年になって新しく生まれた楽器もあります。
鍵盤を持っていることが共通する特徴です。
ピアノ
<発音方式で分類>
- アコースティックピアノ
- 電気ピアノ
- 電子ピアノ
<型で分類>
- グランドピアノ
- アップライトピアノ
グランドピアノ(写真ACより)
アコースティックピアノ
弦(ピアノ線)を鍵盤を通してハンマーを叩くことで発音させます。
弾き方によって強い音、弱い音、柔らかい音が自在に演奏できます。
グランドピアノは弦が水平に張られており、もっとも理想的な音が奏でられます。
アップライトピアノは、弦が縦に張られており狭いスペースでも置くことができます。
電気ピアノ(エレクトリックピアノ)
弦をハンマーで叩いて発音させるのはアコースティックピアノと同じですが、
音をピックアップで拾ってアンプで電気的に増幅させてスピーカーから音を出します。
電子ピアノ
打弦によって物理的に発音させるのではなく、電子的に音を作り出すものです。
鍵盤はスイッチの役割をしています。
発音方式には多くの種類があり、ピアノの音色に特化したシンセサイザーとも言えます。
型もいろいろあり、グランドピアノ型の高級機種もあります。
ハープシコード(チェンバロ)
形はピアノに似ていてピアノよりも古く、14世紀からある楽器です。
発音方法は撥弦方式で、鍵盤を弾くことで弦を弾く仕組みです。
打鍵の強弱による音量の強弱の表現はできません。
黒鍵と白鍵がピアノとは逆になっているものが多いのも特徴です。
クラヴィコード
鍵盤を弾くことによって弦を下から突き上げる打弦方式で発音させます。
打鍵の強弱による音量の強弱が可能です。
クラヴィコードの仕組みにピックアップをつけてスピーカーから音を出すものをクラビネットといいます。
オルガン
<発音方式による分類>
- 管楽器式
パイプオルガン - リード楽器式
リードオルガン
アコーディオン
鍵盤ハーモニカ
パイプオルガン(写真ACより)
パイプオルガン
多くのパイプを使い、空気を送り込むことによって発音させる気鳴式の鍵盤楽器です。
管楽器と同じ仕組みです。
教会や大ホールなどにある大規模なものは、パイプの数は数千本〜3万本以上のものもあります。
楽器ではありますが、建造物といってもよいです。
パイプオルガン形の電子オルガンもあります。
リードオルガン
リードを振動させることで発音させるオルガンです。
ハーモニカと同じ発音の仕組みです。
昔の小学校にあった足踏みオルガンは、足でペダルを踏むことでリードに空気を送ります。
アコーディオン
リードの振動により発音させる楽器でリードオルガンと仕組みは同じです。
空気を送り込むのに蛇腹を使い、体の前面に装着して演奏するのが特徴です。
鍵盤ハーモニカ
パイプを使い口で空気を送り込むことによってリードを振動させて発音します。
学校教育でよく使われていますが、演奏活動をしているプロのプレイヤーもいます。
電子式の鍵盤楽器
これまでに紹介した楽器は弦やリードを物理的に動かして発音するものですが、現在では電子的に音を合成した鍵盤楽器も多用されています。
小型化、軽量化されているものもあり、持ち運びや価格の点でももっとも身近な鍵盤楽器となっています。
シンセサイザー
電子的に音を合成して作り出す楽器です。
音を合成する仕組みには非常に多くのものがあり、大きく分けてアナログ音源とデジタル音源があります。
音色はプレイヤーが自由に作ることができ本体や外部メモリーに記憶できるものが多いです。
技術の進歩とともに小型の筐体に多くの機能が搭載されるようになり、比較的廉価な製品でも数百種類の音色を内蔵しているものもあります。
複数のパートを同時に演奏できるオールインワンタイプもあります。
なお、シンセサイザーには鍵盤がなく外部からコントロールする音源だけのものがあります。
また鍵盤楽器がた以外にも管楽器型、弦楽器型、打楽器型のものなど様々な種類があります。
電子オルガン
両手で弾く2段以上の鍵盤と1オクターブから2オクターブの足鍵盤で構成されるオルガンです。
発音の方式はシンセサイザーと同じで、さまざまな種類があります。
多くのものはプログラム機能を持っており、一つの楽器で打楽器も含めたオーケストラやバンドのような演奏が可能です。
オールインワン・キーボードといえます。