子供に愛情をたっぷり与えて育てたいと思っても、子供はお構いなしに甘えてきます。育児では、「甘え」と「甘やかし」の境目はとても難しいのですが、甘えさせていいのか、甘やかしは良くないのか、どうしたらいいのでしょうか。
甘えと甘やかしの違い
お店で「あれ買って」。荷物があるのに「抱っこして」。子供がいると色々な対応を求められ、またそれは甘えなのか甘やかしなのかの判断に迫られます。その基準はそれぞれの家族で違いますが、一貫性を持たせることで迷いは改善されるのではないでしょうか。行動を見直してみましょう。
甘えとは、愛情を求める行為です。「抱っこして」という要求に答えていくことは甘やかしではありません。子供のころにたっぷり甘えることを経験すると、自分自身に愛情を持ち、自信をもって人生を進んでいきます。できるだけ「甘え」には答えてあげましょう。
甘やかしは、子供も大人も価値を求めることです。例えば子供から「静かにするからあれ買って」と言われたときに、揉めたくない、周りの目があるなど、都合を優先して「じゃあ買ってあげるから」と子供の言いなりになることです。一度うまくいけば子供は調子に乗ってわがままを言うようになるでしょう。注意してください。
子供の甘えサイン
子供が甘えてくるのは、何か不安を感じた時、愛情を確かめたい時です。子供は言葉のコミュニケーションが未熟であるため、いろいろなしぐさや表現で自分への愛情を確認してきます。子供の甘えにはたっぷりと答えましょう。
- 見て見てと注意を惹こうとする
- 何度も振り向く
- ひっくり返って泣く
- なんでもパパやママの真似をしたがる
- わかりそうなことを聞いてくる
甘えは自立心への準備
自立心は幼児期に親に甘えた経験から作られるといわれています。親が子供の甘えを受け入れると子供は自分が愛されているということを感じます。この充実感が子供の気持ちを安定させ、親のために頑張ろうというやる気を育てます。このやる気が自立への第一歩なのです。
子供へのよくある甘やかし
- 子供が「買って」と駄々をこねたら、仕方なく買ってあげる
- 子供が「できない」とぐずったら、替わりにやってあげる
- 子供が嫌いなものや嫌がるものは作らない
- 魚の骨を取ってあげるなど、子供がすべきことを率先して親がやってしまう
甘やかしは自立心が制御される
必要以上の甘やかしは子供にとってよくない事です。自分の欲しいものを望めば簡単に手が入る環境で育った子供は我慢することを覚えることができません。自分の要望のコントロールができないと、社会的にドロップアウトしてしまうでしょう。
また子供に先回りして心配だからといってやってあげると自立心が芽生えません。甘えと甘やかしの一線を決めて「甘やかさない」という態度を示すことが大切です。
忙しくてもスキンシップをとり、結果は関係なく、子供の頑張りは褒めてあげましょう。甘えてくる期間も決して長くはありません。貴重な甘えの時間を楽しみましょう。